意外と知られていない「亀の子束子」の利便性



明治40年、約109年前に「亀の子束子」は文京区小石川で西尾正左衛門によって生み出されたれっきとした日本の発明品で、近年では海外での売り上げも伸ばしているそうです。100円ショップで類似品が安く購入出来ますが、耐久性と毛の密度、信頼性を考えると本物を購入した方が割安に感じられるぐらい品質が高いです。全て職人の手作業で製造されているのでそれは当然かもしれません。

最近少し気になって「家で亀の子束子って使ってる?」という質問を友人知人にしてみると、90%は持っておらず、10%は100円ショップの類似品を掃除に使うぐらいという答えでしたので、今回は短いながら亀の子束子の便利な使い方を解説してみたいと思います。

亀の子束子は根菜を洗うのに非常に適しています。ごぼうや人参、ジャガイモや蓮根などがスピーディーに洗い上がります。新じゃが芋の場合は皮ごと剥げてしまう事もあるので、皮を残したい場合は手でこすって下さい。

特に亀の子束子がそのポテンシャルを発揮するのは対油汚れ。炒め物などで油がべったりと残った皿に水を当てながら亀の子束子でこすると最早洗剤がいらないのではないかと思うぐらい秀逸に油を弾き出してくれます。

次に油系の厄介者と言えば鍋に張り付いたカレー。普通のスポンジでそれを洗おうとするとスポンジが油を吸い過ぎで洗剤の泡立ちが悪くなり、また洗剤をいっぱい吸わせて洗ってもまだ油残りを感じたりする事があると思います。

まずは美味しいカレーを作るように心がけると、美味しいが故にゴムベラを使って鍋にカレーを残す事無く食べたくなり、食べ終わったら鍋に水を当てながら亀の子束子でこすると多くの油が流れて行きます。最後に洗剤を含んだスポンジで洗うとすっきりと油汚れは行方不明に。

固有名詞「亀の子束子」を連呼してしまいましたが、亀の子束子を導入すると結果的に使用する水と洗剤の量を減らせるので環境負荷も低くなります。テフロン鍋用も販売されているので、亀の子未体験の方は是非ともお試し下さい。